「6時間睡眠」が引き起こす恐るべき事態…脳の老化スピードは「7時間睡眠」の2倍!6時間睡眠が続いて睡眠不足になると、飲酒後のほろ酔い状態と近い認知機能に陥ってしまう(写真はイメージです) Photo:PIXTA
*本記事は本の要約サイト flier(フライヤー)からの転載です。

おすすめポイント

 仕事が終わるころには、くたくたになってしまう。仕事中も集中力が長く続かない。そんな悩みを抱えるビジネスパーソンに本書を勧めたい。

 著者は『フルライフ』『考え続ける力』などの著書を持つ、予防医学研究者の石川善樹氏だ。本書では、自分を最高の状態にして仕事のパフォーマンスを最大に引き出す生活習慣を「瞑想」「睡眠」「姿勢」「食事」の4つに分けて紹介している。

『疲れない脳をつくる生活習慣』書影『疲れない脳をつくる生活習慣』 石川善樹著 三笠書房刊 715円(税込)

 なかでも「マインドフルネス」の手法として注目される「瞑想」について、その効果を脳科学の見地から丁寧に解説している。瞑想は気持ちを落ち着かせるだけでなく、脳の基礎力を向上させる効果があり、集中力や記憶力、コミュニケーション能力といった仕事に必要な力を鍛えられるのだという。要約者も試してみたが、特に効果を感じたのは、思考や感覚をそのまま観察する「観察瞑想」という方法だ。昼食後に3分だけ目を閉じ「今日は右肩が重い」「隣のテーブルでコップに水を注ぐ音がした」と意識を客観的に観察する。目を開けたときには、それまでのイライラが消えていく感覚が何度かあった。

 他にも、気持ちよく眠れる方法やデスクワークのベストポジション、血糖値をコントロールする食事術など、すぐにできる施策が多数掲載されている。自分にフィットする健康法を探すためのガイド本としても、本書は大いに活用できる。忙しく働くビジネスパーソンにおすすめの一冊だ。(霧島大和)