間接保有1位はアドバンテスト、2位TDK
時価では東京エレクトロンが3.3兆円で首位に
日銀がETF購入を通じて株式を間接保有し、「大株主」となっている推計保有比率をまとめたところ、ランキング1位は半導体試験装置大手のアドバンテストで、24年3月末時点の日銀の間接保有割合は発行済み株式の24.7%に達した。2位は電子部品大手のTDKで保有割合は20.1%、3位は「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの19.7%だった。
日銀の間接保有割合が20%を超える企業はアドバンテストとTDKの2社で、15%以上20%未満が14社。日銀が10%以上の株を間接保有する企業は計72社に及んだ。
また、1年前の試算『「日銀が大株主」の企業ランキング【上位100社・完全版】年535億円もの国民財産流出の大問題』では、間接保有する株式の時価総額トップはファーストリテイリングの約1.9兆円だった。
しかし今回の試算では、半導体製造装置大手の東京エレクトロンが3兆3450億円と間接保有額のトップへと浮上。ファーストリテイリングは2兆円9601億円で2位となり、3位はソフトバンクグループだった。
東証株式時価総額の7.4%を占める間接保有株を今後、市場に悪影響を及ぼさない形でどのように手放し、また売却益などをどういった形で使うかのめどは立っていない。株価急騰で膨らんだ日銀が保有するETF処理の課題の大きさが改めて浮き彫りなった。
ダイヤモンド・オンラインでは、日銀が大株主の企業の詳細や、今後待ち受けるETF処理の行く末について、『「日銀が大株主」の企業ランキング2024【上位100社・完全版】37兆円“含み益”を使えるのか』で詳報する。