米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は1日、政策金利は景気抑制的であり、インフレ率は再び低下する可能性が高いとの見解を維持し、政策上の選択肢を狭めないようにした。しかし、物価と賃金の上昇圧力に関する指標が相次いで期待外れの結果となったことで、投資家はFRBの見通しよりも経済指標の今後の展開を重視するようになっている。ルネサンス・マクロ・リサーチの経済調査責任者、ニール・ダッタ氏は「パウエル氏は何とでも言えるが、今後の展開は最終的にインフレ指標に左右されるだろう」と語った。FRBは1日の政策声明で、利上げよりも利下げの可能性がまだ高いことを示唆する文言、いわゆる「緩和バイアス」を維持した。しかし、FRBの元シニアエコノミストであるウィリアム・イングリッシュ氏は、インフレ指標がさらに上昇し続ければ、FRBはこのガイダンスを破棄し、利上げへの道を大きく開く必要が出てくる可能性があると述べた。
FRBの対応はインフレ指標次第、議長は楽観的でも
利上げの可能性を排除できる期間は長くないと警鐘を鳴らすアナリストも
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