フランスの人工知能(AI)スタートアップ、ミストラルAIは企業評価額60億ドル(約9300億円)での資金調達契約を近く交わす見込みだ。評価額は6カ月前の3倍近くに跳ね上がっており、AI開発競争で米オープンAIなどシリコンバレー大手に挑む元手を蓄えられそうだ。事情に詳しい関係者によると、新たな資金調達ラウンドで約6億ドルの調達が見込まれる。既存の出資者のゼネラル・カタリストとライトスピード・ベンチャー・パートナーズなどが主な投資家になる見通しだ。パリを拠点とするミストラルは、1年前にグーグルとメタ・プラットフォームズの現地の研究者が設立した。オープンAIの「チャットGPT」とほぼ同等の性能を持つ、より低価格の企業向けAIツールを開発・商品化し、シリコンバレーの大手に挑戦したい考え。メタなどと同様に、オープンソース(公開・無償)の生成AIツールを支持している。