トップ3を民放テレビ局が独占

 2位は、TBSホールディングス(東京都港区)で、平均年収は1459.6万円だった。従業員数は133人、平均年齢は47.2歳。年収は前年よりも10.1万円増えたが、前述の通り、テレビ東京ホールディングスには一歩及ばずだった。

 3位は、日本テレビホールディングス(東京都港区)で、平均年収は1358.5万円。従業員数は201人、平均年齢は48.2歳だった。民放テレビ局がトップ3を独占した。

 4位は、三井住友信託銀行を傘下に置く三井住友トラスト・ホールディングス(東京都千代田区)で、平均年収は1274.9万円、従業員数は285人で、平均年齢は49.9歳だった。

 5位は、製薬大手の第一三共(東京都中央区)で、平均年収は1120.0万円だった。従業員数は5756人で、平均年齢は45.3歳。同社の23年3月期決算は、売上収益が1兆2785億円(前期比22.4%増)、営業利益が1206億円(同65.1%増)、純利益が1092億円(同63.0%増)と大幅な増収増益だった。なお、前期の平均年収1095.0万円(平均年齢44.8歳)と比較すると、25.0万円増えた。

 最後に、ランキングの「癖」について説明したい。それは、持ち株会社(ホールディングス)と事業会社が混在していることだ。持ち株会社として上場している企業の中には、経営企画や人事系など、少数の幹部社員だけしか在籍していないところがある。すると、その企業の実態(グループ全体)よりも年収が高く出てしまう恐れが強い。

 そうした「癖」の影響をなるべく排除するために、従業員が100人未満の会社はランキングから除外した。

 一方で、企業の中には、一般社員よりも年収が低い契約社員を含めている場合がある。他にも、定年退職者の雇用を積極的に進めている企業や、地方に本社を構える企業も年収が低くなる場合がある。

 こうした事情を踏まえて、ランキングを見てほしい。平均年収に合わせて、従業員数も掲載しているのはそのためだ。

 さて、これら5社を含め、平均年収が800万円以上だったのは49社だった。その内訳を見てみると、電気機器業が10社(平均年収907.0万円、平均年齢46.5歳)、建設業が8社(平均年収881.5万円、平均年齢45.5歳)、銀行業が4社(平均年収1014.8万円、平均年齢48.1歳)、情報・通信業も4社(平均年収1289.2万円、平均年齢47.7歳)だった。

(ダイヤモンド編集部 宝金奏恵)