イスラエル軍は12日、ガザ南部ラファでさらに前進する一方、すでにイスラム組織ハマスを掃討したガザ市周辺でも激しい戦闘を繰り広げた。ゲリラ戦を展開するハマスに決定的勝利を収めることの難しさが示されている。イスラエル軍は、ガザとエジプトの国境近くにあるラファで標的を絞った作戦を拡大させているとしており、現地からは30万人以上のパレスチナ人が避難している。米政府は、100万人以上の民間人が密集するラファへの全面的攻撃に対し警告を発しているが、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、ラファに残るハマス最後の戦闘部隊を撃破しなければ「完全な勝利」は達成できないと表明している。現地での人道危機が悪化することは、イスラエルが抱えるジレンマを深めることになる。
イスラエル軍、ラファで前進続ける 終戦の兆し見えず
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