半導体大手の米インテルは、アイルランドでの巨大半導体工場の建設計画を巡り、投資会社アポロ・グローバル・マネジメントから110億ドル(約1兆7100億円)を超す資金の提供を受ける方向で進んだ段階の協議を行っている。事情に詳しい関係者によると、両社は独占交渉を進めており、計画が頓挫しなければ、交渉は数週間以内にまとまる可能性がある。インテルはKKRやインフラ投資を手掛けるストーンピークなどのオルタナティブ投資会社との提携も検討していたが、アポロが他社を抑えて最有力候補に浮上した。アポロとの交渉の詳細は明らかにされていない。インテルは半導体需要の高まりに乗じようと、米国のアリゾナ州やオハイオ州、アイルランドなど複数の場所で工場の建設あるいは拡張を進めている。新工場を立ち上げ、半導体受託生産(ファウンドリー)の分野で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)や韓国サムスン電子との競争を支える狙いもある。