米国のインフレ指標は年初から3カ月連続で景気の力強さを示し、米連邦準備制度理事会(FRB)は間もなく利下げを開始するとのウォール街の確信は揺らいだ。投資家が今期待しているのは、「4度目の正直」だ。4月の米消費者物価指数(CPI)の発表を15日に控え、トレーダーらの間では経済の軟着陸(ソフトランディング)に対する楽観的なムードが再び広がっている。FRBのジェローム・パウエル議長は直近の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で、利下げに対する市場の期待をつなぎとめた。会合以降に発表されたデータでは雇用拡大や賃金上昇によるインフレ圧力の緩和が示され、株価の上昇基調が強まった。