米クリーブランド地区連銀のロレッタ・メスター総裁はインタビューで、インフレ抑制の進展が行き詰まったと判断するのは時期尚早だとし、物価上昇圧力がさらに緩和している証拠を待つ間、米連邦準備制度理事会(FRB)が金利を据え置くのは適切だとの見解を示した。「行き詰まったとか、インフレが反転すると結論付けるのは時期尚早だ」としつつ、「個人的には、昨年後半のような急速な進展は続かないだろうと常に思っていた」と語った。メスター氏は今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を持つが、6月末に退任予定だ。次回のFOMCは6月11・12日に開催される。FRB当局者は1月以降、FOMCの政策声明に次の動きが利上げではなく利下げになる可能性が高いことを示唆する文言を盛り込んできた。メスター氏は、現行の金利水準は経済活動を減速させ、インフレを抑制するのに十分だとの見方から、米経済にとっては依然としてこれが最も可能性が高いシナリオだと述べた。