近年、日本には不動産バブルが到来している。加えてマイナス金利の解除も決定し、「家を買おうと思っていたけど、今はタイミングじゃないのでは?」と不安に感じている人も多いのではないだろうか。
そんな住宅購入を不安に感じる人の悩みを解決するために住宅購入の思考法』が発刊された。本記事では、著者の江口亮介氏による住宅購入に関するオリジナルコンテンツを配信する。

マンションPhoto: Adobe Stock

「同じお金を払うなら身軽な賃貸のほうが得」は本当か

 そもそもですが、賃貸と持ち家はその人にあった選択ができれば、それが正解です。ただ、住宅を購入するか悩んでいるという方のために今回はよくある疑問について、情報をお届けしたいと思います。それでは見ていきましょう。

 よくある疑問の1つとして、「同じお金を払うなら身軽な賃貸のほうが得なのでは」というものがあります。

 たしかに、賃貸は非常に身軽であり、それは賃貸の最大の魅力とも言えるでしょう。ただ、もし居住性を高めたいのならば、購入のほうが同じ金額でよりよい物件に住める可能性は高いです。

 それは、賃貸はオーナーの利益が最優先で考えられていることに起因します。賃貸の場合、見えていないだけで、「税金」「ランニングコスト」、そして「オーナーの利益」が家賃に含まれているため、購入よりも割高なコストを支払っていることがほとんどです。

 さらに、オーナーは投資用物件としてローンを借りていることが多いですが、この投資用のローンというのは、通常の住宅ローンよりも金利が10倍近く高くなっています。当然、その分のシワ寄せも借り主にくるわけです。