販売不振の高級品業界では仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンが支配力を強めており、ブランドの立て直しはかつてないほど困難になっている。派手なブランドは飽きられやすい。仏高級ブランドグループ、ケリング傘下のイタリアのブランド「グッチ」は2022年前後に低迷に陥った。中国などの消費者がグッチのけばけばしいデザインを敬遠するようになったことが影響した。24年1-3月期に売上高は18%減少した。ケリングの別のブランド、「バレンシアガ」もさえない。ボンデージ姿のクマのぬいぐるみを持った子どもが登場する2022年の広告が批判を招き、その影響からまだ回復していない。高級トレンチコートで知られる英バーバリーとイタリアの高級ブランド、サルヴァトーレ・フェラガモの苦境はもっと前から続いている。バーバリーは7年近く事業の立て直しに取り組んでいるものの、成果はほとんど出ていない。同社が2017年後半に大規模な再建策を打ち出して以降、株価は半分程度の水準に沈んでいる。同じ期間にフェラガモの株価は、長期の販売不振でさらに大きな打撃を受けている。
さえない高級ブランド、復活はなぜ困難か
消費低調の中でLVMHの存在感が増し、グッチやバーバリーはブランド立て直しに苦戦している
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