先週末まで投票が続いた、10億人近い登録有権者による世界最大の民主主義国家インドの総選挙の結果が判明しつつある。それは、ナレンドラ・モディ首相にとって厳しい戒めとなった。有権者はインド人民党(BJP)に3期目の政権与党の座を与えたようだが、野党との議席差は大幅に縮小する見込みだ。BJPを中心とする与党連合は、4日夜の段階では、全543議席のうち290議席ほどを獲得する見通しになっている。しかしBJP単独での獲得議席は240前後に減る見込みだ。これは2014年、2019年の総選挙で同党が得た単独での圧倒的な過半数をはるかに下回る。モディ氏は、既に過半数だったBJPの議席が400まで増えることを期待すると述べていた。議席数を大きく伸ばしているのは国民会議派を中心とする野党連合だ。同連合の議席数は予想を上回る230前後に達する勢いだ。