えっ…こんなに?注文住宅の施工不良やミス「大手」「準大手」の歴然たる違い写真はイメージです Photo:PIXTA

注文住宅を建てる際
「大手」に任せれば安心?

 マイホームに関するさまざまな選択肢の中でも、最も迷うのが「誰に家づくりを依頼しようか」という点ではないだろうか。ハウスメーカーかビルダーか、それとも工務店か。住宅を建てる際に何を優先するかによって、選択肢は異なってくる。また一口に「ハウスメーカー」と言っても、全国的にも有名な大手から中堅どころの準大手まで、その幅は広い。予算や土地、建物へのこだわりなどをすり合わせて選ぶのが一般的だ。

 ただ、予算を度外視した場合、経営基盤が安定している大手のハウスメーカーを第一選択肢とする人は多いはずだ。中堅・工務店など他の選択肢にもそれぞれメリットはあるものの、「大手」のブランド力、信頼感は、何ものにも代えがたい魅力に映る。とはいえ、本当に「大手ハウスメーカー」に依頼すれば、望み通りの「安心」が手に入るのだろうか?「大手だから」といった先入観だけで判断すると、本質を見誤ることにもなりかねない。

 さくら事務所がホームインスペクションに入った新築工事現場でも、規模や業態にかかわらず、さまざまな不具合・トラブルが見つかっている。そこで今回は、2023年に依頼を受けた新築工事中ホームインスペクション(第三者検査)の集計・分析結果を中心に、工程・タイミング別に起こりやすい施工不良やミスの傾向、注意したいポイントをお伝えしていく。