最近の新築住宅は「雨漏り」しやすい!?“危ない屋根”の形と予防策を解説写真はイメージです Photo:PIXTA

新築住宅でトレンドとなる
スタイリッシュな片流れ屋根

 街中の紫陽花(あじさい)が美しく咲き誇っているのを見かけるようになった。多くの人にとって気がめいる季節、梅雨シーズンの到来である。5月29日には九州北部、四国、中国、近畿、東海地方で梅雨入りが発表されたばかりだ。東海・近畿地方での5月の梅雨入りは10年ぶりだといい、どのエリアも平年より1週間程度早い発表となっている。関東甲信地方についても、気象庁は6月8日に梅雨入りしたとみられると発表した。

 梅雨時期は住まいのトラブルが起こりやすいシーズンでもある。中でも代表的なのが「雨漏り」だろう。特に昨今、梅雨末期に発生する線状降水帯は深刻な被害をもたらしている。線状に発達した雨雲(積乱雲)が同じエリアにとどまり、長い間雨を降らせる現象だ。数時間にわたって同じエリアが大雨に見舞われるため、豪雨災害の引き金になるともいわれている。

 気象庁によれば、1時間降水量50mm以上の雨の年間発生回数は増加傾向にあるという。台風についても今後大型化が予想されるなど、雨や風を含めた災害に対する備えがますます重要になってくる。このように雨の被害が甚大となる中、住宅において最初に雨を受けるのが「屋根」だ。ご存じの通り、屋根は雨風をしのぐ役割を果たし、日差しを遮るなど建物やそこに住まう人々を保護するために欠かせない構造物である。