アップル社内で2020年代初めに行われた「Siri(シリ)」改良版のデモは、それを目にした人たちに、強力な人工知能(AI)音声アシスタントが持ち得る驚くべき能力を見せつけた。アップルの共同創設者スティーブ・ジョブズ氏が生前に手掛けた最後のプロジェクトの一つであるこの名高いアシスタントは、全面的な刷新が施されていた。新しいSiriはインターネットに接続しなくてもiPhone(アイフォーン)上で動作するようになり、処理速度や会話能力、ユーザーの指示を理解する精度が向上し、皆を感心させた。「ブラックバード」のコード名で呼ばれたこのプロジェクトでは、Siriにサードパーティーのアプリ開発者が構築した機能を持たせることも思い描いていた。この取り組みに詳しい複数の関係者が明らかにした。
アップル、AI軍拡競争に出遅れた理由は
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