消費者物価の好ましい数値以上に、ジェローム・パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長を喜ばせるものはない。12日午前に発表された5月の米消費者物価指数(CPI)は前月比横ばいとなった。この内容は、12日まで2日間の日程で開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)の決定についてパウエル氏が自信を持って説明する上で、おあつらえ向きだった。CPI上昇率は昨年の低下傾向の後、3カ月連続で前月の水準を上回っていただけに、5月の数値は安心感につながった。インフレ率の再上昇は明らかにFOMC参加者の印象に残り、今回もフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は5.25~5.5%に据え置かれた。FOMC参加者らはまた、現在の金利水準をさらに長期間維持するとの見通しを示唆した。
【社説】FRB議長が歓迎するインフレ指標
金融政策の効果が表れているとパウエル氏は考えているようだが、本当に「引き締め的」なのか
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