米航空機大手ボーイングは、数週間の遅れを経て、米航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士2人を国際宇宙ステーション(ISS)に送り届けることに成功した。ただ、同じ宇宙船で彼らを地球に帰還させることは、また別の課題だ。宇宙飛行士のバリー・ウィルモア氏とサニータ・ウィリアムズ氏を乗せたボーイングの宇宙船「スターライナー」が今月打ち上げられた後、ヘリウム漏れやスラスター(推進装置)の故障といった問題が発生した。ボーイングとNASAの関係者は18日、両飛行士は6月26日に帰還する予定だと発表した。今回の延期により、両飛行士は当初予定されていた約8日間の倍以上となる約20日間を宇宙で過ごすことになる。スターライナーは、推進システムで相次ぐヘリウム漏れと、機体の操縦に使われる複数のスラスターの故障という二つの主な問題でつまずいている。NASAとボーイングのチームは、スターライナーが両飛行士とともにISSを離れ、地球の大気圏に再突入し、パラシュートで着陸することを許可する前に、両方の問題について研究している。
宇宙飛行士帰還が新たな課題に、ボーイングのISS輸送成功も
ヘリウム漏れや推進装置の故障が発生 ISS滞在期間を延長
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