近年、日本には不動産バブルが到来し、住宅購入は大きな注目を集めている。しかし、そんな最中マイナス金利の解除が決定し、そろそろ家を買おうかと考えていたものの、不安を感じる人も多いのではないだろうか。そんな住宅購入を不安に感じる人の悩みを解決するために住宅購入の思考法』が発刊された。本記事では発刊を記念して、本文の一部を抜粋、再編集してお届けする。

内見Photo: Adobe Stock

住宅購入で満足できる人がやっている1つのこと

 当たり前かつ盲点でもありますが、よくあるケースが、「いい物件に出会ったが、いざ買おうとしたらローンが通らなかった」という事態です。

 本人も忘れていた昔の携帯電話の分割払いの支払い漏れや、知らぬところでパートナーがキャッシングローンを持っていた、ということがわかり、せっかく希望の家を見つけたと思ったタイミングでゼロスタートになる事態は、当然ビジネスでやっている不動産営業やエージェントにとっても避けたいことです。

 そのために、担当者と一緒にまずはライフプランをつくり、適切なローンが通るかを確認しておくことが必要です。また金利、団信、初期費用の観点から、しっかりと皆さんに合った住宅ローンを提案してくれる会社(選べる金融機関の多い仲介会社)に事前審査の手配から依頼するのがいいでしょう。

 しかし、こういったことをやること自体を渋る人も実は多いです。

 なぜなら、「個人情報を営業担当に渡すともう戻れないのではないか」、「押し売りをされてしまうんじゃないか」と考えてしまうからです。

 不安な気持ちはわかりますが、不動産営業・エージェントの視点としては、こういった情報を出さない顧客に対しては、なかなか時間は割きづらく、お互い疎遠になってしまうというケースは散見されます。また、疎遠にならずとも、どうしてもレスポンスが悪くなってしまうこともあるでしょう。

 最も不幸なのが、こういった背景があることを理解せず「対応の悪い営業だな、これだから不動産屋は」となってしまうケースです。資金計画と事前審査を通して、住宅購入プロジェクトの意思決定者として、担当者の本気を引き出しましょう。