ダイヤモンド社書籍編集局では、中途採用で書籍編集者を募集しています。異業種・未経験の方からの応募も大歓迎です。そこで、今年入社したばかりの新入社員が、昨年中途入社した編集者に「入社してわかった職場の雰囲気」「ダイヤモンド社の意外な特徴」などについてインタビューしました。ご一読いただき、ご興味を持たれた方はぜひご応募ください。
応募締切は2024年9月9日(月)です。募集要項はダイヤモンド社の採用情報ページおよび「マイナビ転職」をご覧ください。また、本記事以外にもこちらのページから他の編集者へのインタビュー記事がお読みいただけます。(構成:ダイヤモンド社・佐藤里咲)
誰かの行動を変えられる本を作りたい!
――榛村さんは2023年4月にダイヤモンド社に入社しました。これまでのキャリアを教えてください。
榛村光哲(以下、榛村) ダイヤモンド社に入社する前は、他のビジネス系の出版社に2年弱勤めていました。その前は、新卒で入社した損害保険会社で3年ほど働いていました。今年で社会人7年目になります。
榛村光哲(しんむら・みつのり)
大学卒業後、損害保険会社に新卒で入社。その後、他の出版社を経て2023年入社(入社時27歳)。担当書籍は『ビジネス会食完全攻略マニュアル』『雑用は上司の隣でやりなさい』。
――新卒では、出版業界とはまったく違う業界で働いていたんですね。出版業界には新卒のときは興味をもっていなかったんですか?
榛村 実はまったく興味をもっていませんでした。新卒で入社した損害保険会社を選んだのは、大手企業で安定したキャリアを歩めることが自分にとって一番だと思っていたからです。当時は営業を担当していたのですが、ミスを連発し、仕事も本当にできず……。「このままの状態ではダメだけど、でも、どうしたらいいのかすらわからない」と2年くらい悩み続けていました。
上司に詰められた翌日も会社に行かなきゃいけないような苦しい日々が続き、「このまま60歳まで働きつづけるのかな……」と思っていたある時、なんとなく書店に入ったんです。そうしたら、ビジネス書が並んでいる様子が目に入りました。それまで、私はあまりビジネス書を読んだことがなかったんです。けれど、自分が今悩んでいることの解決手段を紹介してくれそうな本がずらりと広がっていて。「『自分が30年かけてやっと身につけられるような、一流の人たちの知識やテクニック』がぎゅっとまとまっている本って、タイムマシンみたいですごいな!」と純粋に思ったんですよね。
そして様々なビジネス書を読み漁る生活が始まりました。そこでビジネス書には、「読者の行動を変容させるきっかけ」が詰まっていることに気付きました。自分も「直接かかわったことのない人の行動を変える」本や、「誰かの価値観を揺さぶれる」本を作れたらと強く思うようになり、書籍の編集をしてみたいと思うようになりました。
――そこで転職をし、前職の出版社に入社したんですよね。どんな仕事をしていたんですか?
榛村 書店営業と書籍編集を掛け持ちしていました。営業として栃木、茨城や千葉の書店さんを回り、残された時間で編集の業務を行っていました。編集の業務では、先輩の下についたり、企業の自費出版の書籍を担当していたので自分の企画を書籍化することはなかったですね。
ノウハウや知見を共有し合う雰囲気に驚く
――ダイヤモンド社にはどのようにして興味をもちましたか?
榛村 ビジネス書に興味をもったときから、ダイヤモンド社にはずっと魅力を感じていました。けれど、ダイヤモンド社に転職してくる編集者は「他社で既に結果を残しまくっている人」というイメージをもっていて、自分はまだ経験が浅いから到底及ばないなと思っていたんです。けれど私がダイヤモンド社に応募したときには、「未経験者歓迎!」という言葉が書かれていて。それを見て、内心「ホント?」と思いつつも、これはぜひと思い応募を決めました。
――応募を決めたときにダイヤモンド社にはどんな魅力を感じていましたか?
榛村 一つ目は、ベストセラー編集者と同じ環境で働けるということです。ダイヤモンド社には、ビジネス書をはじめ実用書や教養書、児童書など様々なジャンルでベストセラーを作り続けている編集者がいます。そのように、ベストセラー編集者が集まっている環境で、刺激を受けながら本を作ることができるのは、夢のようだなと思っていました。
二つ目は、「ロングセラー風土」です。ダイヤモンド社では、編集者の評価は過去6年間に刊行した書籍における今年度の売上金額で決まります。つまり、刊行点数の多さではなく、長く売れる本を作ることができるかをより重視しています。
売れる本を作ることができれば、営業をはじめ社内一丸となって、一冊を大切に売り続けてくれるんです。このような「ロングセラー風土」は、多くの出版社が「そのほうがいいよね」と思っていてもなかなか実現できないほど難しいことです。その先人たちが築き上げた好循環の中に自分も入って力を発揮したいと強く思っていましたね。
――入社前と入社後でギャップはありましたか?
榛村 入社する前は、ベストセラー編集者が集まっている環境の中で、自分がやっていけるのかずっと不安でした。入社当初は、企画書の作り方もよく分かっていない状態だったので。そもそも編集者は個人単位の業務がほとんどなので、後輩であっても競争相手です。本音を言えば、後輩の相談にオープンに答えてくれるのかどうかは、入社するまでずっと疑心暗鬼でしたね。
入社してみると、ダイヤモンド社にはそれぞれが持っているノウハウや知見を積極的に共有し合う雰囲気があることにまず驚きました。例えば、直属の上司は入社当初は週2回ほど1on1をする時間を毎週とってくれていました(最初の2〜3週くらいはなんと毎日でした)。そこでは、企画書を自分なりに作ってみて、フィードバックをもらったり……。最初はもうトンチンカンなことを聞いていたと思うんですけど、どんなことにも丁寧に答えてくれました。自分でも驚くくらい早く「この会社の仲間になったんだな」と思うことができました。
編集部内の企画会議でも、「今の20代の感覚だと、このことはどう思う?」などと聞いてくださることも多くあります。経験が浅い若手から意見を聞かないのではなく、「最新の感性を持っているから」と若手の意見も求めてくれるところはとても嬉しいです。
また、自分がこれまでお仕事したイラストレーターさんやデザイナーさんを紹介することを誰も嫌がらないんですよね。正直、「紹介はあまりしたくない」という人がいてもいいと思うんです。けど、ダイヤモンド社ではむしろ「紹介し合った方が自分にも良い縁が訪れて、輪が広がる」という考え方があって。今まで得た知識を後輩にも共有してくれる部分は、とてもありがたかったですし、助けていただくことばかりです。
圧倒的なオリジナリティを求められることがやりがい
――ダイヤモンド社に入社して1年ですが、実際に本作りをしてみていかがですか。
榛村 最も感じたことは、ダイヤモンド社では圧倒的なオリジナリティがある企画を求められるということです。
ダイヤモンド社には「シェアする風土」があるので、本作りのノウハウや技術は開かれているんです。だからこそ、それぞれの編集者には、その人にしか出せないオリジナリティこそが求められていると日々感じています。ただ単に与えられることをこなすだけではなくて、教えてもらえる技術やノウハウを使って、まだ世界には存在していない、面白いものを自分で作り出すことが求められる。これはとても難しいことですが、やりがいにもなっていますね。
2024年2月には、初めて自分で企画から担当した『ビジネス会食完全攻略マニュアル』が発売されました。この本を作る中でも、同じ編集部内の上司をはじめ、経験豊富な編集者に相談したり、サポートしていただくこともたくさんありました。実はこの企画を進めようと思ったのは、他部署の先輩と会社近くのカフェで話していたときなんです。
部の上司も何でも相談しやすい雰囲気をいつも出してくれています。その風通しの良さもダイヤモンド社の魅力だと思っています。
――『ビジネス会食』を企画したきっかけを教えてください。
榛村 そもそも「ビジネスにおける会食を成功させるコツ」に興味をもったのは、私が新卒で入社した、いわゆるJTC(ジャパニーズ・トラディショナル・カンパニー、伝統的日系企業)とよばれるような損保会社で働いていたときに、上司や取引先との会食で悩んでいた経験からです。この企画を出したときに、編集長が「榛村君らしくて、オリジナリティがある企画で素晴らしい!」と褒めてくれたのをよく覚えています。その理由は、「損害保険会社で自分自身が悩み続けていた経験がある」という他の編集者にはない、自分らしい個性が濃く反映されているからでした。良いと思ったところをしっかり認めてくれる環境があることは、次へのモチベーションにもつながります。また、出版業界以外での経験も編集者としての自分の武器になっていると日々感じていますね。
ダイヤモンド社でより魂を込めた書籍を作っていきたい
――初めての担当書を出して、編集者として感じたことはありますか?
榛村 この一冊を作ってみて、書籍がもっている力を再認識しました。読者の方から、会社での会食が大嫌いだったけど、この本を読んで「会食をしたくなった」という感想も多くいただきました。本来ネガティブにしか捉えられない会食・幹事業務にポジティブになってもらえたのは、大きな達成感につながりましたね。
この本でビジネス会食を学んだ人が幹事をして、その会食がうまくいって、会社でも認められるみたいなことがあるかもしれないじゃないですか。この本のスキルがきっかけでなんらかの違う縁が生まれることもあるかもしれませんし。さらに、ダイヤモンド社の他部署とも協力して『ビジネス会食』のセミナーを開催したり……。一冊の本がもつ影響力の大きさを改めて感じ、ダイヤモンド社でより魂を込めた書籍を作っていきたいと決意する機会にもなりました。
――では最後に、これからダイヤモンド社で叶えていきたい目標を教えてください。
榛村 一番の目標は100万部を超えるベストセラーを自分の手で作ることです。ダイヤモンド社には、数々のベストセラーがあります。直近で言えば、『リーダーの仮面』三部作がシリーズとして100万部を突破しています。100万部を突破することはとてもハードルが高いことだと思っていますが、口に出さないと叶わないと思っているので……。けれど、ダイヤモンド社ではベストセラーを目指せる環境は整っていると思います。その環境の中で、自分のオリジナリティを大切にしながら本をこれからも作っていきたいです。
100万部超えを目指すとともに、30年経っても読み続けられる本を作りたいですね。「25歳のときに読んだ本を、55歳になっても勧めたくなる」そんな本を作りたいと思っています。
また本の可能性を広げることにも注力していきたいです。『ビジネス会食』関連の外部研修を行い、より読者が広がる様子も自分の目で見ることができました。今、本が売れにくい時代になっていますが、本の可能性はまだまだ模索できると思うんです。ダイヤモンド社では本を出版するだけではなく、本をコンテンツとして捉え、動画や音声メディアなどに発展させることもできます。一冊の本に魂を込めるという基礎を怠ることなく、同時に、色々な可能性を模索していかなければならないとも強く思っています。
他の編集者へのインタビュー記事
募集要項について
募集要項はダイヤモンド社の採用情報ページおよび「マイナビ転職」をご覧ください。応募締切は2024年9月9日(月)です。
本記事以外にも以下から他の編集者へのインタビュー記事がお読みいただけます。