「自分の仕事に足りないことを全部言語化してくれる本」「会社員人生が180度、変わった」
そんな感想が届いているのが、安藤広大氏の著書『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』シリーズ三部作だ。これまで4400社以上の導入実績があるマネジメント法「識学」をもとに、ビジネスの現場で「一生活躍し続けられる」メソッドや思考法を授ける本シリーズは、さまざまな業界から圧倒的な支持を集めている。
今回は、全ビジネスパーソンに必須の「意思決定」のあり方を指南する、シリーズ最新刊『パーフェクトな意思決定 「決める瞬間」の思考法』の中から、特別に本書のエッセンスを解説する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
仕事ができない人が知らない言葉とは?
仕事ができない人は、「すぐにやめる」「ダラダラやる」という特徴があります。
それは、ある言葉を知らないからでしょう。
「シングルループ」と「ダブルループ」という言葉を知っているでしょうか。
シングルループは、一度決めたことに対して、それを完璧に実行する小さなサイクルのこと。
いわゆる、短期的なPDCAを回すサイクルです。
一方で、ダブルループは、そもそもの最初の決定を疑って修正する大きなサイクルのこと。
中長期的な評価面談などのサイクルです。
「目標を立てる」
「新しいビジネスを始める」……
などの大きな意思決定をした場合、まずはシングルループによって目の前のことに取り組むことが必要です。
はじめてからたった1週間で、
「この目標は正しいのか?」
「そもそもビジネスをやるべきだったのか?」
などを議論していては、物事は何も進みません。
何より、振り返りようがないでしょう。
振り返るのは「中長期」でやろう
もし、半年後の評価によって後から、
「目標を大きく変える」
「そのビジネスは撤退する」
という方向転換があるとしても、
「じゃあ、最初から手を抜いておこう」
という態度を許してはいけないのです。
「意思決定は水のようである」という比喩を覚えておきましょう。
ということは、いったん決めたあとは、「固い氷」にするということを意味します。
仮の状態であっても、まずは信じる。その態度を言い表しています。
意思決定したことは「仮説」かもしれません。
しかし、いったん決めた後には、全力で取り組む。
それがセットであることを覚えておきましょう。
短期的には、意思決定を信じて「シングルループ」を回す。
長期的には、意思決定を疑って「ダブルループ」を回す。
この2つを押さえておけば、必ず仕事ができる人に生まれ変われることでしょう。
(本稿は、『パーフェクトな意思決定』の著者・安藤広大氏が特別に書き下ろしたものです)
株式会社識学 代表取締役社長
1979年、大阪府生まれ。2002年、早稲田大学を卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングス、ジェイコム取締役営業副本部長を経験。プレイングマネジャーとして「成長しないチームの問題」に直面し悩んでいたときに「識学」に出合い、2013年に独立。多くの企業の業績アップに貢献した。2015年、株式会社識学を設立。わずか4年足らずで上場を果たし、これまで9年間で約4400社に識学メソッドが導入されている。著書にシリーズ累計150万部を突破した『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』(ダイヤモンド社)がある。『パーフェクトな意思決定』はシリーズ最新刊。