今年10月、かつて「世界のFUNAI」として名をはせた船井電機が倒産した。電機業界を取り巻く環境は厳しく、いつ「第2の船井電機」が現れてもおかしくない。特集『2025年「倒産ドミノ」勃発!?倒産危険度ランキング【上場434社・最新版】』の#15では、電機・精密業界の倒産危険度ランキングを大公開する。(ダイヤモンド編集部 今枝翔太郎)
“世界のFUNAI”が倒産
「第2の船井電機」は現れるのか?
今年10月、かつて「世界のFUNAI」として名をはせた船井電機が東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。地裁の判断に対し、原田義昭会長が東京高等裁判所に即時抗告を申し立てているものの、船井電機の先行きは見通せない状況だ。
船井電機はテレビやラジカセなどで圧倒的な存在感を保持していた。だが、中国勢の安値攻勢など市場環境の変化についていけず、2010年代に凋落の一途をたどった。
電機業界を取り巻く情勢は依然として厳しい。中国メーカーが国内外で安価な製品を売り込んでくるのはBtoBもBtoCも同様だ。今後、いつ「第2の船井電機」が出てきてもおかしくない。
ダイヤモンド編集部では、電機・精密業界の倒産危険度ランキングを作成した。経営不振で16年に台湾の鴻海精密工業の傘下に入ったシャープもランクインしている。
だが実は、シャープはトップではない。より上位にランクインした企業が幾つもあるのだ。
次ページで、電機・精密業界の倒産危険度ランキングを明らかにする。シャープを抑えてトップに躍り出たのは、どの企業だろうか。