ダイヤモンド社書籍編集局では、中途採用で書籍編集者を募集しています。異業種・未経験の方からの応募も大歓迎です。そこで、今年入社したばかりの新入社員が、昨年中途入社した編集者に「入社してわかった職場の雰囲気」「ダイヤモンド社の意外な特徴」などについてインタビューしました。ご一読いただき、ご興味を持たれた方はぜひご応募ください。
応募締切は2024年9月9日(月)です。募集要項はダイヤモンド社の採用情報ページおよび「マイナビ転職」をご覧ください。また、本記事以外にもこちらのページから他の編集者へのインタビュー記事がお読みいただけます。(構成:ダイヤモンド社・森 遥香)
転職のきっかけはかつての同僚の誘いから
石井一穂(いしい・かずほ)
大学卒業後、他の出版社を経て2023年入社(入社時33歳)。担当書籍は『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』『記憶に残る人になる』など。
──これまでのキャリアを教えてください。
石井一穂(以下、石井) 2012年、実用書や児童書に強い出版社に新卒で入りました。最初の2年間は営業をして、その後は編集部で3年ほど本を作ったのですが、あまり成果が出なくて、管理部門に異動になりました。その頃にビジネス書を読むようになったこともあり、2020年に別の出版社に転職し、ビジネス書を作るようになりました。そして2023年、ダイヤモンド社に入社しました。
──転職先として、なぜダイヤモンド社を選んだのですか。
石井 もともと前々職の同期だった編集者がダイヤモンド社に転職していたこともあり、気になる会社ではありました。私がビジネス書を作っていることを知ったその編集者が、「今度、採用の募集が出るから受けてみたら?」と連絡をくれたことがきっかけでした。その人の紹介でダイヤモンド社の先輩編集者ともお話しさせていただき、そこで聞いた話に共感したこともあり、そこで初めて転職することに現実味が湧いたんです。
また、もともと読者としてダイヤモンド社の本をたくさん読んでいました。書店で興味を持って手に取った本が、どれもダイヤモンド社の本だったんです。それほど、面白い本をたくさん出していて、かつベストセラーが多い会社なのだと感じていました。優秀な編集者がたくさんいる環境で本作りがしたいと思い、転職先に選びました。
上下関係なく、良い本作りのみを追求する環境
──入社前にダイヤモンド社に対して不安に思ったことはありますか?
石井 事前に話を聞いたなかでストレスなく本作りをしている印象を受けていたので、会社や人に対する不安は一切ありませんでした。あるとすれば、自分がダイヤモンド社で成果を出せるかどうかが不安でした。ダイヤモンド社は1冊に求めるクオリティが高いので、これまでの「たくさん本を作る」という姿勢から、「売れる本を時間をかけて作る」という切り替えができるかなという不安はありました。
──実際に入社してみて、入社前のイメージとのギャップはありましたか。
石井 良い意味のギャップがありました。入社前から、テーマやコンセプトが新しい本を出して売れていることがダイヤモンド社の魅力だと感じていたのですが、入社後はより「これまでにない本を作る」という文化を実感しています。それぞれの編集者が信念をもって新しい本を作りたいという気持ちで生み出す企画が多いので、新たな視点を追求する会社だという驚きが強かったですね。
また、「実力主義で、編集者同士がバチバチしている」という印象も少し持っていたのですが、入ってみるとまったく異なりました。お互いをリスペクトしあっているんです。企画会議でも他の編集者が出した企画を尊重します。自分の企画も他人の企画も精度を高めるために、お互いの企画の良いところを褒めた上で、改善案を提案しています。編集長の企画にも皆が率直な意見を言う光景には驚きました。「上下関係なく、ただ良い本作りのみを追求する」という姿勢が顕著に言動に表れていたのがすごく新鮮でしたね。
──入社後のフォローアップ体制は整っていますか。
石井 私は書籍編集経験者だったので、そこまでフォローアップは必要としていなかったのですが、質問をすると皆さん快く相談に乗ってくれます。また、社内の編集者が自身の本作りのノウハウを教えてくれる勉強会が不定期に開催されていて、そのアーカイブ動画が残っているので、ベストセラー編集者のノウハウを学べるんです。自己啓発書に強い編集者や、教養書に強い編集者などが、それぞれの専門分野に関して何を考えて本作りに取り組んでいるのかを、包み隠さず話してくれています。
フォローアップ体制として、気さくに相談できる人間関係と、本作りに関する学びの環境が整っていると感じます。手取り足取り教えるというよりは、本人の学びたい気持ちを大事にして、その気持ちが結果として実るような体制になっていると思います。
フラットな環境で率直な意見を伝え合うプロ集団
──ダイヤモンド社を一言で表すとどんな会社・職場ですか。
石井 「プロ集団」ですかね。編集者に限らず、営業局の人やバックオフィス部門の人もプロ意識を持ってやられている人が多いなと思います。というのも、こちら側の意見も尊重しつつ、相手もプロの立場から、販促やPRのアイデアを提案してくれるんです。自分なりの知見や信念を持っている人が多い印象ですね。
そして部署間の力関係がなく、編集と営業と宣伝プロモーションが横の関係でフラットに繋がっています。営業局の人は全ての本の売れ行きを気にかけてくれていて、売れ行きが好調な本にはしっかりと先も見越したうえで重版をかけてくれます。編集者から営業に売り込んだり、特定の人が作った本だけが推されるということがなく、純粋にすべての本を自分事として平等に考えてくれているという信頼と安心感があります。宣伝プロモーションや営業部門を信じて、編集者は良い本をつくることに集中できています。
──同僚や上司はどんな人ですか。
石井 皆さん本当に優しくて、リスペクトの気持ちがある人が多いです。同じ部署には100万部の本をつくった人や年間ベストセラー総合1位を取った人など、ベストセラーを出した編集者が集まっていますが、偉そうにする人が1人もいません。皆さん腰が低くて、人のアドバイスにもしっかりと耳を傾けて、取り入れているんです。
私が担当した『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』も、他の編集者の意見をもとにデザインや本文を変えました。同僚や上司とは知見を惜しみなく出し合える雰囲気があります。そしてこの雰囲気によって、企画の精度が磨かれていくのだと感じています。
──仕事とプライベートの両立はできますか。
石井 両立できると思います。私の場合、2024年3月に第二子が生まれてプライベートも慌ただしくなりましたが、何とか両立できている状況です。ありがたいことにリモートワークができるので、保育園の送り迎えなどもしながら、働く時間も十分に取れています。書籍編集局のなかにも子育て中の編集者が多いのが心強いですね。
会議が少なかったり、紙の資料が求められなかったりと、出社しなきゃいけない用事が少ないのも仕事とプライベートを両立できる理由の一つかもしれません。私の場合、対面での会議は月1回なので、それに合わせて出社しています。オフィスは原宿にありますが、鎌倉に住みながら働いている人もいますよ。
自由と責任が、委ねられている
──入社されて、編集者としての学びはありましたか?
石井 すごくありました。先述した社内勉強会のアーカイブ動画は、内容はもちろんですが、みなさん自身の編集のノウハウを言語化していることにさらに驚きました。これはつまり、一冊一冊ビジョンを持って本を作っているということです。私も、しっかりと狙いやビジョンを持って本を作らないといけないなと、再認識しました。
また、そういった他の編集者の話を聞いて、本の作り方も意識的に変えてみました。たとえば、これまでは事前に目次案を考えた上で著者と打ち合わせをしていたのですが、一旦何も考えずにとにかく著者の話を聞いてから企画を作ってみることにしました。そうして完成したのが『記憶に残る人になる』という本です。時間はかかりましたが、著者の魅力を最大限に引き出せた一冊になりました。
──ダイヤモンド社で書籍編集者として働く面白さ、やりがいを教えてください。
石井 「自由と責任」があるのが面白さですね。企画や本作りに対して「それはダメだから、こうしなさい」と言われることが一切ありません。自分が納得したものが作れるので、売れたときはめちゃくちゃ嬉しいですね。一方で、売れなかったときは凹みますが、すべて自分で納得したうえでの結果なので、後悔したり、誰かのせいにしたりということがありません。「上司に指示されたデザインにして売れなかったから、上司のせいだ」なんて言い訳はできません。売れたときは嬉しいし、売れなかったとしても「自分が細部までこだわった本が売れなかったんだから仕方がない」と納得できます。良くも悪くも自己責任ですが、納得したうえでの失敗は次の成功に繋がると感じています。
──『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』が発売から2カ月で10万部を突破しました。ベストセラーを生み出す秘訣を教えてください。
石井 ビジネス書に関して言うと「これまでにないもの」を生み出すことがベストセラーを生み出す秘訣だと思います。本のデザインもそうですし、企画も攻めの姿勢で書くのが結果的にベストセラーに繋がるのではないでしょうか。
『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』は転職して初めて担当した本ですが、じつはこれまでに勤めた2社でも提案していた企画でした。ですがそのときは、「自社が強いジャンルではないから」「前例や類書がないから」といった理由でボツをくらっていました。でも、このテーマを諦めることができず、再びダイヤモンド社で提案してみたところ、「面白いので、やってみたらよいのではないでしょうか」と賛同してもらえました。斬新なデザインに決めきれず、無難な案に流されそうになったときも、社内の同僚や先輩が背中を押してくれて挑戦する勇気をくれました。まさに、新しいものを受け入れて面白がるというダイヤモンド社の文化があったからこそ本書が誕生し、ベストセラーにつながったのだと思います。
もう二度と仕事で妥協したくない人へ
──どんな人に入社してほしいですか。一緒に働きたい人はどんな人ですか。
秘めた野心を持っている自信家に入社してほしいです。たとえば今の会社で、上司や社長に指示されて妥協せざるを得なくなった経験があり、「自分の実力はこんなもんじゃないのに」と思っているような人こそ活躍できる気がします。まさに私がそうでした。ダイヤモンド社ではそういった妥協を迫られることがないので、自分の本当の実力が100%発揮できると思います。たとえこれまでの実績や経験に不安があったとしても、「自分はこんなもんじゃない!」と根拠のない自信を持っている人に、ぜひ応募してもらいたいです。
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募集要項について
募集要項はダイヤモンド社の採用情報ページおよび「マイナビ転職」をご覧ください。応募締切は2024年9月9日(月)です。
本記事以外にも以下から他の編集者へのインタビュー記事がお読みいただけます。