10年連続で算数オリンピック入賞者を輩出している彦根市発の知る人ぞ知る塾「りんご塾」。天才を生み出すそのユニークな教育メソッドを、塾長の田邉亨氏が初公開した書籍『10年連続、算数オリンピック入賞者を出した塾長が教える 「算数力」は小3までに育てなさい』(ダイヤモンド社刊)が、このたび発売になった。本書を抜粋しながら、家庭にも取り入れられるそのノウハウを紹介する。

【算数専門のカリスマ塾長が語る】後伸びする優秀な子が小さい時から身に付けている「意外な力」とは?Photo: Adobe Stock

漢字を「読める」能力は超大事!

 りんご塾に通っている優秀な子の共通点は意外なことに、小さいときからたくさんの漢字を「読める」ということ。

「算数力と漢字が関係あるの?」と思われるかもしれませんが、漢字が読めるということは、子どもの本に限らず、街中の看板や大人向けの雑誌や本など、世の中のことがわかるようになるということ。

 子どもは知識欲が旺盛ですから、漢字が読めればどんどん本を読み、勝手に知識を吸収していきます。そして、そういう予備知識がたくさんある状態で、いざ学校で習うと、今までの知識とつながり、様々なことが深く理解できるのです。

 理想は、小1の段階で小4ぐらいまでの漢字を読めること。読めさえすれば、書ける必要はありません。算数オリンピックで金メダルを取った子の中で一番すごかった子は、幼稚園の年中のときに小6の漢字が読めました。

子どもが漢字を読めるようにする具体策

 子どもが自然に漢字を読めるようにするには、次のような方法が考えられます。

□振りがなつきの本を与える(マンガは振りがなつきが多いのでおすすめ)
□街中では、トラックや看板の文字を親が読んでみせる
□漢字が多い本を見せながら一緒に読む
□物のラベルやスケジュールを漢字で書いて振りがなを振っておく
□テレビをじ字幕付きで見せる

*本記事は、『10年連続、算数オリンピック入賞者を出した塾長が教える 「算数力」は小3までに育てなさい』(田邉亨著・ダイヤモンド社刊)から抜粋・編集したものです。