人間の寿命には限りがあり、私たちはもうその限界に達しているかもしれない。
100歳まで生きられると思ってはいけない。イリノイ大学シカゴ校で人間の寿命を研究するS・ジェイ・オルシャンスキー氏はそう考えている。ほとんどの人の寿命は65歳から90歳の間だというのが同氏の意見だ。
オルシャンスキー氏によると、寿命が今以上に延びないのは体の仕組みのせいだ。人間は成長や生殖に都合がいいように進化してきたが、極端な長生きに向けて進化してきたわけではない。人は年を取ると、細胞や組織にダメージが蓄積される。細胞や組織に何らかの故障が頻繁に起きるようになり、修復はどんどん難しくなる。科学者は多くの遺伝子が寿命に関係していると考えている。加齢は複雑なプロセスで十分に解明されていない。