ドナルド・トランプ氏は、無党派層に働き掛けるのではなく、自らの支持基盤を強固にするような副大統領候補を選んだことで、米民主党に恩恵を施した。今度はカマラ・ハリス氏が副大統領候補に進歩派のお気に入りであるミネソタ州知事のティム・ワルツ氏を選び、恩返しをした。共和党が恐れていたのは、人気のあるペンシルベニア州知事のジョシュ・シャピロ氏が選ばれることだった。同州は、選挙人の獲得数で勝利するために重要な激戦州の一つだ。しかし、ユダヤ系のシャピロ氏は、民主党左派による異常で、たちの悪い反対運動の標的になった。シャピロ氏はあまりにも親イスラエル的だったほか、(共和党主導の私学補助金である)教育バウチャー政策に聞こえの良い支持を表明して労組を怒らせた。