今回の選挙シーズンは、グッズの売り上げが伸び悩むと思われた。そこにジョー・バイデン米大統領が候補者のテレビ討論会でひどく精彩を欠くという出来事が起きた。ニュージャージー州で帽子やかばん、ロゴ入りグッズなどを製造するユニオンウエアの経営者ミッチ・カーン氏は、選挙期間中のグッズ販売状況を巡って気落ちしていた。だが、6月27日にバイデン氏が共和党のドナルド・トランプ候補との対決でつまずいたのを見て、初めて自分の運命は変わるかもしれないと感じた。バイデン氏は声がかすれ、たびたび言葉に詰まった。「彼は辞める」とカーン氏は思ったという。