米メーン州の英語教師、ヘザー・アハーン・ヒューイッシュさんは、大統領選からの撤退を決めたジョー・バイデン大統領が後任候補としてカマラ・ハリス副大統領を支持したことをネット上で知って有頂天になり、何年もしていなかったことを行った。政治献金だ。ハリス氏のフェイスブック広告をクリックし、毎週の食費とほぼ同額の100ドル(約1万5000円)を寄付した。現在56歳で夫と暮らすアハーン・ヒューイッシュさんは「その時はただ夢中だった」と話す。「ためらいは全くなかった」。 後になって、詐欺ではないことを確認するために献金のリンクをよく見るべきだったと思ったという。ハリス氏は支持率が長く低迷していたものの、大統領候補に躍り出たことに民主党の献金者は熱狂している。献金者はバラク・オバマ元大統領がもたらしたような機会と捉えており、民主党の世代交代や初の女性大統領選出に期待を抱く。バイデン氏には年齢などに関する懸念がつきまとい選挙資金集めも停滞していたが、大統領選からの撤退を表明したことで民主党の献金者は大口・小口を問わず動き出した。ハリス陣営によると、最初の1週間で2億ドルを超える資金が集まった。ハリス氏は今週の民主党全国大会で大統領候補として指名受諾演説に臨む。会場となるイリノイ州シカゴのユナイテッド・センターや近隣の高級ホテルには大口献金者が詰めかけるとみられる。