誰しもいつも完璧な状態でいることは難しい。花粉症や育児疲れ、人間関係の悩みなどで、調子が悪いと感じることは日常的にあるものだ。そんなとき、無理に元気を装うのは逆効果になることが多い。では、どうすればいいのか。その詳細を教えてくれる本が、3万人に「人と話すとき」の対話術を指導してきた人気ファシリテーション塾塾長の中島崇学氏の著書『一流ファシリテーターの 空気を変えるすごいひと言――打ち合わせ、会議、面談、勉強会、雑談でも使える43のフレーズ』だ。今回は、同書から特別に抜粋。自分の不調を正直に伝えることで、チーム内に共感を生み出し、前向きな雰囲気を作るための効果的なフレーズを紹介する。弱音を吐くことが、実はチームにとっても自分にとってもプラスになるのだ。

不調なリーダーPhoto: Adobe Stock

いつもパーフェクトで隙がない人などいません

 花粉症、子育てや介護の疲れ、人間関係の悩み。どうも調子がいまひとつで元気が出ないとき、その不調感は周囲にも伝わります。

 問題なのは、自分のコンディションが明らかに悪いときは自分自身が「困った人」になり、周囲の足を引っ張る可能性があるということです。

そんな状態のときに有効活用できるフレーズを紹介します。

×「大変ですが、がんばっていきましょう!」

 カラ元気を出しても、虚しく響くだけ。それならいっそのこと、弱音を吐いてしまいましょう。

「昨夜はちょっと寝不足でして……」

 笑いながらポロッと言ってしまい、こう付け加えます。

弱音を吐いたら、だんだん元気が出てきました

 本当に弱ると、弱音を吐くことすらできないものです。そうなる前に、自分から弱みをさらけ出して自分を立て直しましょう。同時にこれは、心を開いても良いんだという雰囲気をつくることができ、共感を促すことにもつながります。