米半導体大手エヌビディアは、人工知能(AI)ブームの中心にある半導体チップのシェアを握っている。今度はこのチップを動かす環境をほぼ全て手中に収めたい考えだ。
ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は、強力な半導体だけでなく、ソフトウエアやデータセンター設計サービス、ネットワーク技術を提供することで、自社の重点事業を拡大し、競合他社に対する優位を広げようとしている。
フアン氏は、エヌビディアを単なる重要なハードウエア部品のサプライヤー以上のものにしようと試みている。同氏が目指すのは、自身が「AIファクトリー」と呼ぶ、米新興企業オープンAIの「チャットGPT」のようなツールが開発・導入されるデータセンターに不可欠な要素を全て提供するワンストップショップだ。