YouTube動画やSNSなどで情報に触れる機会が格段に増えている。ゆえに、「知った気」になって、なかなか「能動的に学べない」「学ぶ意欲がわかない」という人は少なくないようだ。“切り抜き”で満足せずに、学びを深めていくために必要なこととは何か、考えてみよう。(SmileWords代表 ひきたよしあき)
“切り抜き動画”で満足してしまい
「学びが深められない」という問題
リスキリングやリカレントといった知識の再習得がブームになって以来、YouTubeをはじめとするプラットフォームで多くの教育系動画が発信されています。
中でも、短くて分かりやすい「ショート動画」は大人気。「言語化力を高めるための10のコツ」とか「相手が心を開いてくれるワード・ベスト5」といったランキング形式のものを見たことがある人も多いのではないでしょうか。
長年、企業研修をしていると、多くのビジネスパーソンがこうしたものをよく見て、勉強していることに気付きます。私以上に、コツやノウハウを語れる人も多くいて、「みんなのほうがよく知っている」と焦ることもあるくらいです。
しかし、こうした勉強家の人たちも、最近は悩んでいるようです。大量の情報をシャワーのように浴びた結果、耳年増になり、マンネリ化を起こし、以前よりも動けなくなっているケースが多いのです。
何を聞いても「それ、もう知ってる」と思ってしまい、新鮮味を感じられない。フィットネスの動画をたくさん見たおかげで、トレーニング方法は分かったものの、知識ばかりが増えて、むしろお尻が重くなっているような状態です。