途中で損失を出している状況を認めて次のアクションに移れたらいいのですが、大負けする人は、何の根拠もなく状況が良くなると信じて、次の手を打とうとしません。投資で結果が出ない人は、十中八九間違いなくこのパターンに当てはまっています。

すべての購入銘柄が
うまくいくことはない

 では、利益が出ることもあれば、損失になることもある中で、どうやって利益を増やしていけばいいのでしょうか。前ページの図10を見てください。損失も利益も、時間が経過すればするほど膨らみます。そのため損失に向かったときにはなるべく早く損失を確定させ、利益に向かったときはなるべく大きく利益を膨らませて利益を確定すればいいのです。

 野菜を育てたことがある人ならわかると思いますが、野菜の種をまくとき、たいていひとつの穴に3粒ほどまきます。そして芽が出てきたら、一番成長している芽を残して残りの芽を摘みます。これを「間引き」といいます。

 投資もまったく同じです。すべての種(買った銘柄)が100%力強く芽を吹き出すわけではありません。100%勝ち続けることなどあり得ないのです。ですから安値だと思ったものはたくさん買って種をまき、力強く育たなかった芽は間引く必要があります。これが先ほど紹介した「損切り」という行為です。