米フロリダ州のゴルフ場で起きたドナルド・トランプ前大統領の暗殺未遂とみられる事件を巡り、拘束されたライアン・ラウス容疑者に関して周辺の人物が警告していたことが分かった。親ウクライナ派の活動家である同容疑者は、活動中に常軌を逸した行動を取っていたという。シークレットサービス(大統領警護隊)はゴルフ場の柵越しにライフルを構えるラウス容疑者を発見して発砲。容疑者はその後、黒い日産車で逃亡したが、直後に拘束され、17日に勾留された。一方、ラウス容疑者は2022年のロシアのウクライナ侵攻直後、戦闘に加わる目的でウクライナを訪問。その際に同容疑者と接触した人々は不安を覚えたと話している。22年にキーウで複数回にわたり容疑者と会った看護師のチェルシー・ウォルシュさんは、暴力的な脅迫に大きな不安を感じたため、税関・国境警備局(CBP)に懸念を伝えたと述べた。ウォルシュさんは首都ワシントンの空港で22年6月、CPB当局者と1時間にわたる話し合いを行い、ウクライナでの1カ月半の滞在中に出会った米国人の中でラウス容疑者が最も危険な人物だと伝えたと述べている。