塾で学習をする小学生写真はイメージです Photo:PIXTA

中学受験塾として圧倒的な合格実績を誇り、“王者”の異名を持つSAPIX。その草創期から長年にわたって指導してきた広野雅明氏に「中学受験の素朴な疑問」をぶつけた。第2回(全12回)では「SAPIXは小1で入らないと遅い」説についてSAPIXの見解を尋ねた。ダイヤモンド・オンラインで2024年9月21日に配信された記事を再配信する。(聞き手・文/教育アドバイザー 鳥居りんこ)

連載王者・SAPIXが教える『中学受験の正攻法』(全12回)をフォローすると最新記事がメールで届くので、読み逃しがなくなります。また、過去記事を制限なく読むことができます。

入塾が早いほど
進学実績は良くなる?

――今は早期教育が花盛りで、中学受験人気も重なり、サピックスでは小学1年生から席を確保しないと入塾できないという噂を耳にしますが、実際のところはどうなんでしょう?

 ほんの数年前までは、コロナ禍でクラスの数を増やせませんでした。1クラスの人数も教室いっぱいにはできない。そこで都心部の校舎を中心に、いくつかの学年の募集を一時的に停止していました。

 そのため、校舎によって、1年生以外は、入室できないという時期もありました。今はどの学年であっても、基本的にはいつでも入室※できるようにしています。

(※入室を希望する場合は月1回程度実施している「入室テスト」を受ける必要がある。他の大手塾の場合、入室テストは基本無料であるが、サピックスの場合は3300円の受験料が必要。春・夏・冬の特別講習や各種特訓・講座などについてはスケジュールが異なる場合があるのでホームページなどで確認を。入室基準点に達していれば、合格者の人数に制限はないとされる。ただし、ごく一部の校舎では募集を停止している学年がある)

――5、6年生になると、入室テストの難易度は大幅に上昇すると言われています。難易度がそこまで高くないとされる低学年から入室しなければ!と意気込む親御さんもおられます。サピックスとしては、何年生からの入塾が望ましいのでしょう?