中学受験に「合格させる親」は子のために何をしているか――。SAPIXの広野雅明先生に「中学受験の素朴な疑問」をぶつける連載。第4回(全12回)は、「SAPIXにおける家庭教師・個別塾の併用率」「成功する親の共通点」や「親の関わり方の変化」を取り上げる。(聞き手・文/教育アドバイザー 鳥居りんこ)
SAPIX古参講師が断言
うまくいく家庭の特徴
――中学受験がうまく行く親とそうじゃない親との一番の違いが知りたいのですが、親御さんの態度とか、子どもとの接し方とか、ご家庭でのご様子に違いはありますか?
単純化できないですね。様々な保護者がいらっしゃいますし、いろいろなお子様がいますから。塾から見て保護者が理想的な学習対応をさせていたとしても、必ずしも、第一志望校に合格できるとは限りません。
ただ、一般論で言えば「まずは授業の復習をしてください」「最低限、これだけはやってください」などという塾の指示を信じて、そのとおりにやっていただいているご家庭のほうがうまくいく可能性が高いのは事実です。
塾からそう言われても、不安があるから「塾の授業のさらなる先取りをしておこう」とか「他の塾の対策講座を受けてみよう」と中途半端になってしまうと、うまく回らない場合があります。
――うまく回らないと、ついつい個別だの家庭教師だのに手を出したくなります。SAPIXは学校・塾・個別塾のトリプルスクールだという怖い話もあります。
本当に今は玉石混交の情報がインターネットにあふれています。よく調べてあるよい情報もありますが、かなり極論で、針小棒大に書かれているような情報やフェイクニュースに近い情報もあります。