部屋のテラスからの海は絶景
朝はウグイスの声で目覚める
19年夏に始めた熱海と東京の二拠点生活でしたが、翌年3月からコロナの影響で外出禁止令や東京と熱海の往来が禁じられるなど、一時は大変な状況に直面しました。しかし結果として、リモートワークという働き方が定着したことで、さらに二拠点生活のメリットを享受できるようになりました。
部屋のテラスから見える海の景色は「絶景」です。一方で山の上にある部屋なので、寝室の窓から見えるのは緑いっぱいの木々です。
熱海は空気も水も美味しく、春はウグイスの声で目覚めます。月曜の朝は少し早く起きて温泉に入ったあと、駅から電車に乗ってオフィスに着くのに1時間ちょっとです。
私と同じように、熱海と東京の二拠点生活をしている人たちとのネットワークも広がってきました。週末には、熱海の行きつけのお店でそんな友人たちと飲みながら語らう時間も楽しいひと時です。
二拠点生活の魅力は、都会の利便性と自然豊かな地方の生活をどちらも楽しめることです。生活インフラや利便性の高いサービスは、都会のほうが充実しています。平日はその利便性を享受しながら、週末は豊かな自然がすぐそばにある場所で、リラックスして自分らしく過ごす。そんなライフスタイルである二拠点生活は二つの拠点間を行き来する生活です。
近い場所に拠点を置いても、必ず移動は発生するものです。四季折々の自然に触れることができる半面、雷雨や降雪など自然の厳しさにも直面することになります。そのため、移動時間や、さまざまな環境の変化を楽しめる人が二拠点生活に向いていると考えます。
また、拠点の場所選びに関しては、自分の求める趣味やライフスタイルに適しているかが重要です。
熱海にはバブル前後に建てられたたくさんのリゾートマンションがあり、築年数は古いながらも重厚な設計でロケーションも良好な物件が、都心よりもはるかに安い価格で販売されています。また手ごろな賃貸の物件も繁華街からすぐの場所にもあり、都心との往復の交通費はかかりますが比較的ハードルは低く、二拠点生活をスタートするのに向いている場所だと思います。
平日は都会で仕事に集中し、週末は熱海で家族と愛犬と過ごす日々は、本当に以前の自分には想像もつかないものでしたが、コロナ禍を経て自分自身のウェルビーイングに対する考え方も大きく変わりました。
皆さんも自分や家族のウェルビーイングを改めて考えてみる中で、この二拠点生活というライフスタイルも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
(インテグレート代表取締役CEO 藤田康人)