中国の不動産市場は崩壊しつつある。1月には、深圳に本社を置く不動産開発大手の中国恒大集団(チャイナ・エバーグランデ・グループ)が、3000億ドル(約44兆7000億円)の負債を抱えて清算に追い込まれた。中国国内では推計9000万戸の集合住宅が空室になっており、その多くは遼寧省瀋陽市や内モンゴル自治区オルドス市といった「ゴーストシティー」にある。英国のバンド「ザ・ヴェイパーズ」は1980年に「日本人になっちゃうよ」と歌った。中国経済は日本化しつつあるのだろうか。碧桂園(カントリー・ガーデン)、花様年控股集団(ファンタジア・ホールディングス・グループ)、融創中国(サナック・チャイナ)といった他の中国不動産開発会社は混乱状態にある。中国経済は減速している。9月時点で、中国の製造業活動は5カ月連続で縮小していた。国際通貨基金(IMF)は、中国の長期的な経済成長率が低下しつつあると予測している。2010年に10%を超えていた成長率は、現在4%を下回っている。1990年代に日本の成長率は同じように低下した。