子どものやる気を「つぶす親」と「伸ばす親」、分かれ道は反抗期の接し方〈再配信〉Photo:PIXTA

イヤイヤ期・児童期・思春期…子どもの成長過程で起こる「反抗期」。どのように接したら良いのか悩む時期ですが、実は子どもが何歳になっても、根本的な原因や対処法は同じです。さらに、反抗期は親の対処次第で、子どものやる気に火をつけ「自立心」を引き出す最高のチャンスになります。今回は、反抗期をチャンスに変える具体的な方法を解説します。(TLC for Kids代表 船津 徹)
ダイヤモンド・オンラインで2021年8月29日に配信した記事を再配信します。 

 子どもが2歳前後になり思考力や運動能力が育ってくると、親から離れ「自立」への道を歩み始めます。この時期の子どもは「自分の力で何でも試してみたい」という旺盛な「自立心」を持っています。しかし同時に、「もっと親に甘えていたい」という「依存心」も強く感じており「自立」と「依存」の狭間で情緒が揺れ動いている状態です。

「魔の2歳児」「イヤイヤ期」などと呼ばれる反抗的な行動を引き起こす原因は「甘え」です。親から離れたくない、もっと親に甘えたいという気持ちを素直に表現することができず、欲求不満になっているのです。

 今回は「反抗期の子どもの接し方」、具体的には、子どもの「甘え」を満たし「やる気」に火をつける方法についてご紹介します。反抗期はうまく対処すれば「自立心」を引き出し、子どもを一回り成長させるチャンスです。ぜひ最後までおつき合いください。

反抗を受け入れ、甘えの気持ちを満たす

 大人でも不安なことや嫌なことがあったり、体調がすぐれなかったり疲れたりしているとき、信頼できる誰かに甘えたり、人を頼りたくなります。時には「反抗期の子ども」のように素直になれずに、身近な人に「八つ当たり」することがあるかもしれません。

 基本的には2歳児の反抗も同じ理由です。甘えたい気持ちの裏返しで親に八つ当たりしているのです。子どもは言葉が未熟ですから、自分の気持ちをうまく表現できません。また、どうやって甘えの欲求を処理するのか、その方法が分かりません。だから「反抗」によって、自分の気持ちを伝えようとしているわけです。

 このとき、子どもの「甘え」の対象である「親が」ドシンと構え、「反抗」を受け入れてあげれば、問題行動はすぐに収まっていきます。