「才能が伸びる子」の親に共通する自信の育て方「才能が伸びる子」の親には、共通点があります(写真はイメージです) Photo:123RF

すべての子どもには才能がある、これはまぎれもない事実です。しかし、子どもに「自信」がなければ、その才能を開花させることはできません。今回は、「子どもの自信を大きく育てるために、親が本当にすべきこと」を解説します。(TLC for Kids代表 船津 徹)

子どもの人生を左右するのは
自分を信じ、困難を乗り越える「自信」だ

「自分はできる!」という自信ほど、子どもの人生を左右するものはありません。自信が大きい子どもは失敗を恐れませんから、何ごとにもチャレンジすることができます。たとえ失敗しても「自分はできる」と信じていますから、再び立ち上がり、努力を重ね、本当にできる自分に変えてしまうパワーを持っています。

 では、子どもの自信はどこから湧いてくるのでしょうか?“成功体験の積み重ねが自信を作る”という話をよく見聞きします。確かに算数のテストで100点を取れば、子どもの自信は大きくなります。テニスの大会で優勝して一番大きなトロフィーを手にすれば、自信は倍増するでしょう。

 しかし、世の中には自分よりも優れた人はごまんといるのです。学校で算数が一番でも、市町村で一番ではありません。市町村でテニスが一番でも、県で一番ではありません。世界が広がるにつれ、子どもは自分よりも優秀な人たちと競うことになります。人生においてずっと勝ち続けられる人、成功し続けられる人などそういるものではありません。

 学業、スポーツ、音楽、ビジネス、あらゆる分野において成功を勝ち取ることができる人はごくわずかであり、その陰には「大多数の敗者」が存在することを忘れてはいけません。競争が激しい現代社会では、誰もが一度や二度(あるいはそれ以上)は大きな失敗や挫折を経験するのです。

 だからこそ、子育てで本当に重要なのは、失敗したり、挫折したり、高い壁に行く手を阻まれた時、「何があっても大丈夫だ!」「自分はできる!」と自分を信じ、あきらめずに行動を継続していける自信を育むことです。自信が大きければ、どんな障害に直面しても、子どもは自力で乗り越え、自分らしい人生を突き進んでいくことができるのです。