サウジアラビアの未来都市計画「ネオム」のナドミ・アル・ナスル最高経営責任者(CEO)が突如辞任した。複数の関係者や内部の電子メールによると、2018年からCEOを務めてきたナスル氏が数日前に辞任した。辞任の理由は不明だ。ネオムはムハンマド・ビン・サルマン皇太子の優先プロジェクトであり、乾燥した山岳地帯にスキーリゾート、水上のビジネス街、米エンパイア・ステート・ビルより高く全長106マイル(約170キロ)に及ぶ超高層ビル2棟の建設などを計画している。プロジェクトは遅延、コスト超過、人員の離職に悩まされてきた。サウジ当局者は、巨大プロジェクトに十分な資金を調達できないことを認識している。複数の関係者によると、ネオムを監督するサウジの政府系ファンド、パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)の幹部らがプロジェクトの管理に乗り出している。