中国が今年、太平洋の隣国と対峙(たいじ)した際、世界最長の巡視船2隻が威圧的な存在感を示した。米国の大型巡視船よりも約37.5メートル長いこの2隻の船は、中国政府の海上における領土的野心の象徴となり、同時にその実力を行使する役割を担うようになった。2隻のうちの1隻、「海警5901」は今年、フィリピンのメディアで「モンスター」として知られるようになった。中国とフィリピンがともに領有権を主張している南シナ海の非常に小さな岩礁の近くで起きた衝突の最中および事後に、この船が姿を現した後のことだ。姉妹船の「海警2901」は先月、台湾近海で中国軍が行った軍事演習で中心的な役割を果たした。中国政府は、中国政府は台湾の新総統が中国による台湾領有の主張を認めない姿勢を示していることへの警告として、この演習を行った。他国では通常、法執行と救援に重点的に取り組んでいる軍事部門を演習に配置するのは異例のことだった。