仕事ができるかどうかは、会食・食事会の「仕切り力」でわかる――
面倒な雑務の代名詞「幹事」「食事会設定」は、社会人として逃れられない悩みの一つだ。「たかが会食」と捉えて適当にこなすと、クライアント・上司からの評価が大きく下がりかねない。
しかしこの一見、何の役にも立たなさそうな“貧乏くじ”に、実は「千載一遇のチャンス」が隠されていることを、見逃してはいないだろうか?
ビジネス会食 完全攻略マニュアル』では、“広告代理店卒・アルコールに弱い(1,2杯が限界)・非体育会系の著者”が、最大28会食/月を乗り越えて身につけた「実務に即したメソッド」を紹介している。
会食・社内飲み会・送別会・歓迎会など、古今東西すべての食事会で今日から使える本書。
今回は特別に、「忘年会で失敗しないための方法」について紹介しよう――。

「忘年会のお店は12月で間に合う」は三流以下。ではいつ予約すべき?<会食専門家が教える>Photo: Adobe Stock

会場は原則「大箱・貸し切り」

『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』で紹介した会食メソッドでは「下見は予約後でも大丈夫」と伝えたが、忘年会の場合は正式予約の前に必ず下見に行こう。参加人数が多いゆえに、店選びは難航するので要注意である。

さらに、ほとんどの場合、企画でプロジェクターを使う必要がある。プロジェクターの利用可否、できない場合は持ち込みが可能かも確認しておきたい。特に音響については注意しておきたいところだ。参加者が30人を超える場合はマイクを使えるかどうかも見ておきたい。

事前に必ず店員と相談しよう

忘年会シーズンである12月は需要がひっ迫するので、会場は早期に確保する必要がある。できれば10月下旬のうちには忘年会の日程をフィックスさせ、お店の選定を進めたいところだ。

では、そのような大箱・貸し切り可能な店をどのように探せばよいか。お勧めは食べログに実装されているオンライン予約機能だ。日時・人数・貸し切り可否など細かい検索条件がつけられ、予約の空き状況まで確認することができる。ここまでお読みいただいた皆さんにはおわかりだと思うが、食べログの予約機能はあくまでリサーチとして活用すべきであり、実際の予約は電話で行うようにしよう。予約前にはGoogle マップの口コミでのダブルチェックを欠かさずに。

ちなみに、大人数利用での貸し切りの場合は、通常のコースになかったとしても飲み放題を付けて一律でプランを組むなどの柔軟な相談ができることが多い。店側としても売り上げが見込めるありがたい客だからである。

その一方で、貸し切りのキャンセルは店側にとって大きな機会損失となるので、可能な限り避けたいところだ。万が一生じた場合は即刻連絡した上で、可能であればお詫びにプライベートで利用する、といった配慮ができるようになるとスマートである。

キャンセルポリシーの確認は忘れずに

また、大人数の予約では貸し切り可能な最低人数とキャンセルポリシーを必ず確認しておこう。会社の事情で急遽日程が変更になる、参加人数が大幅に変更になるなどの可能性も十分に考えられるからだ。店側に対しても最小人数・最大人数で若干幅をもって伝えておくとよい。

なお、忘年会は会食以上に参加人数の決定に時間がかかる。参加人数が正式確定するまで待ってから動き出すと予約が取れずに大惨事となりかねないので、忘年会の幹事を任されたら想定最大人数を置いて即、店選びを開始するように。

(本記事は、『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』の一部を抜粋・編集・加筆したものです)