「SNSを見ていると何かモヤモヤしてしまう」
「自分が悪いのかな」…モヤモヤの正体
SNSが誕生してから20数年。今では生活の中にしっかりと根づき、遠く離れた人同士でもインターネットを介してつながることができる。便利な世の中になったと思う一方で、SNS時代だからこその新しい悩みが出てきていることも事実だろう。
本書『SNSのモヤモヤとの上手なつきあい方』の著者であり、心理カウンセラーとして、10年以上にわたり、さまざまな悩みを抱えている人たちと向き合ってきたPoche氏によると、特にコロナ禍以降、SNSに関する悩み相談が増えているそうだ。「SNSを見ていると何かモヤモヤしてしまう」と悩む人たちに、著者は「あなたを傷つけるような人のために、自分を変える必要はない」と語る。例えば、いじめで悩むのはいつも被害者の側である。加害者が「どうしていじめてしまうんだろう」などと悩むことはないだろう。同様に、SNSでも、本当は悩まなくてもいい、まったく悪くない人たちが、悩まされてしまっているのだ。悪いことをしていないのにモヤモヤしている人たちに、「あなたはそのままでいい」と呼びかける著者の言葉には、励まされる人が多いことだろう。
本書は、「SNSを見ていて感じるモヤモヤの正体」を解説し、どのように対処すればいいかを提案する。もしあなたがSNSを見ているなかで、「自分が悪いのかな」と自分を責めるような気持ちになったことがあるなら、ぜひ本書を手に取ってもらいたい。本書を読むうちに心が整い、SNSに感じていたモヤモヤが軽くなっていくことだろう。(林 美夢)