まずは「捨てる」。それ以外はやらない

『1万軒以上片づけたプロが伝えたい 捨てるコツ』36pより引用(イラスト/ヤマサキミノリ)『1万軒以上片づけたプロが伝えたい 捨てるコツ』36pより引用(イラスト/ヤマサキミノリ)

フリマサイトに出品したり、リサイクルショップに持っていったり、人に譲ったりするというのが「正義」みたいに言われています。たしかに、そのほうが環境にも優しいですし、周囲からの印象もいいでしょう。

でも、あえてお伝えしたいことがあります。
「売る」「譲る」は、いったん忘れてください。
もったいないと思っても、勇気を出して捨ててください。
最初の一歩は、捨てることです。これ、絶対です。

捨てることと向き合わなければ、片づけは終わりません。
まずは徹底的に捨てる。一気に勢いでやってみる。
もったいないと思っても、えいやっと目を閉じてゴミ袋に捨てるのです。
多少ガマンしても、変わるためには捨てなければなりません。

「捨てる」は、8割が気持ちの問題です。あとの2割は慣れです。
気持ちを乗り越えれば、誰もが捨てられるようになります。

僕たちの動画「イーブイ片付けチャンネル」を見てもらえばわかりますが、天井までモノでいっぱいのお家でも、最後は驚くほどきれいになります。僕たちの動画を見て「やればできる!」というイメージを持っていただくのもおすすめです。

このお話をすると、依頼者さんはみな「やっぱり捨てないとダメなんですね」と、最初は少しがっかりした表情をされます。

しかし、だんだんと「捨てる」ことに慣れてくると、人が変わったかのように「これもいらないです!」「もっと手放したいです!」とおっしゃいます。
最終的に、本当に自分が必要だと思うものや、大好きなものだけに囲まれた部屋になり、気持ちのいい空間に生まれ変わります
すると、依頼者さんの表情もパッと明るくなります。

具体的な「捨てるコツ」については、この連載で紹介していきますが、まずは「片づけの超基本」として、片づけの一歩は「捨てる」ことだと覚えておいてください。