ディズニーランドで遊んでいた女性が、買ったばかりのiPhoneを水に落として失くす出来事があった。スタッフに捜索してもらったが見つからなかったので、「自分で探したい」と願い出たものの丁重にお断りされたという。
「12万円も支払った私の財産であるスマホを探せないのは理由があるのか」。法的な根拠について弁護士が解説するとともに、施設を運営するオリエンタルランドが、弁護士ドットコムニュースの取材に回答した。
ジャングルクルーズで水没したスマホ
買ったばかりのiPhoneを失くしたのは、50代の女性。弁護士ドットコムニュースのLINEを通じて取材依頼があった。
女性によると、今年の9月中旬、ディズニーランドの「ジャングルクルーズ」で下船する際に不注意からiPhoneを水の中に落としてしまったという。
様子を見ていたスタッフが網で探してくれたが、水中から見つかることはなかったそうだ。
iPhoneは購入から3ヵ月足らずで、12万円の支払いが残るため諦めきれず、「開園前かアトラクションの点検日の捜索許可」を求めたが、丁重に断られたという。
このような要望に応じてしまえば、施設の運営に大きな影響を及ぼすことは間違いないだろう。
ランド側の事情を女性も理解しており、「捜索できたとしても2ヵ月も水没したスマホが復活するとも思えず、ある程度諦めはつきました」と話す。
詳細は後述するが、ディズニーは取材に「お客様の手荷物は、お客様自身での管理をいただいております。こちらはテーマパーク利用約款の他、各施設のキャストからもお願いをしております」と答えている。
施設で失くした自分の「モノ」を探す権利は、法的にどう捉えられるのか。そのような疑問について、甲本晃啓弁護士に聞いた。