米国のドナルド・トランプ次期大統領は4日、証券取引委員会(SEC)委員長に保守派弁護士のポール・アトキンス氏を指名した。同氏は規制に懐疑的で、官僚主義を排しSEC執行部門を制御することが期待される。アトキンス氏は議会とウォール街でよく知られた存在だ。ジョージ・W・ブッシュ政権時代にSECの共和党委員を務め、負担が不必要に大きいと見なす規制には反対した。次期SEC委員長に承認されても主要な投資家保護策を撤廃するとはみられないが、バイデン政権下でSECが実施した多くの施策を再検討または修正する可能性が高い。トランプ氏は自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」で、「ポールは常識的な規制を提唱する実績あるリーダーだ」と評価。「彼はまた、デジタル資産などのイノベーションが米国をかつてないほど偉大にするために不可欠なことを認識している」と書いた。