ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が最近、新興国グループ「BRICS」加盟国の共通紙幣のように見えるものを手にして写真に写ったことで、米ドルを王座から引きずり降ろそうとするロシアの取り組みが話題となった。ロシア大統領府はその後、ロシアと中国が主導する同グループの国々の国旗が描かれたこの紙幣について、単にグループのパートナーシップの象徴のつもりだったと説明した。実際、多くのエコノミストは、こうした共通通貨はよくても初期段階であり、実現できない可能性が高いとの見方を示す。それにもかかわらず、ドナルド・トランプ次期米大統領は、この米ドルへの脅威を真剣に受け止めているようだ。先週末のソーシャルメディアへの投稿で同氏は、BRICS加盟国が独自の通貨を作ったり、世界貿易の主要決済通貨としての米ドルの地位を奪おうとしたりすれば、これらの国々に100%の関税を課す意向を表明した。BRICSにはブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカなどが加盟している。