小学生の子どもを「伸ばす親」と「つぶす親」の決定的な違い【名門小の教師が明言】写真はイメージです Photo:PIXTA

創立107年を迎える私立小学校、成城学園初等学校(東京都世田谷区)にお邪魔して子育て世代のお悩みを伺う本特集。100校の学校訪問と2人の子育て経験から、私が最も多く受ける相談が「子どもへの関わり方」についてです。今回は、成城学園初等学校の小宮山先生(通称:こみちゃん先生)に、発達段階に応じた効果的な関わり方について伺いました。(MagicAI Pass 取締役 横山美菜子)

親の「理想の関わり方」は
子どもの発達段階に合わせて変える

横山:まず、未就学児から小学校受験期にかけて、親はどのように関わるべきでしょうか?

小宮山先生:この時期で最も大切なのは、子どもの心理的安全性を確保することです。受験のために早期教育を急ぐあまり、子どもの『やってみたい』という気持ちを損なってしまうケースが少なくありません。

 特に3歳から5歳にかけては、様々な経験を通じて意欲を育む時期。親の役割は、その好奇心に寄り添い、安全な範囲で挑戦を支援することです。

横山:実際に教室を拝見していると、子どもたちが自由に質問をしたり、意見を言ったりしている様子が印象的でした。

小宮山先生:それは、子どもたちが「失敗しても大丈夫」と感じているからこそです。私たちは「大人の都合」では叱りません。相手の心を傷つけるような行為以外は、その子なりの理由を受け止めるようにしています。

横山:具体的に、発達段階によって関わり方はどのように変えていくべきでしょうか?

次ページからは、【小学生の子どもを伸ばす親と「つぶす親」の違い】について、深掘りする。さらに、【子どもを伸ばす親に共通する「2つの力」】【子どものやる気が一気になくなる「親のNG言動」】など、中学受験にも通用する内容についても解説していく。