日々のコミュニケーションで苦戦苦闘している日々は、今日で終わりです。これからは、説得しようと力業で勝負する必要はありません。自ら動くのではなく、相手に動いてもらい、自分の思い通りの結果に導けばいいのです。それを可能にしたのが、『メンタリズム日本一が教える「8秒」で人の心をつかむ技術』です。「トップセールス」の実績を持つ「メンタリズム日本一」が生んだ至極のコミュニケーションスキルが詰まった一冊。本書では、限りなく「ホワイト」で徹底的に磨かれたノウハウを網羅していますが、本連載の今回からは本の性格上、収録しなかった禁断のテクニックを紹介する。使うか使わないかは、自己の判断に任せます。

ダメダメ部下が即戦力になる魔法の言葉Photo: Adobe Stock

心理テクニックで相手を「その気」にさせる

「最近の若い人は……」。これ、昭和の時代からずっと使われ続けている言葉です。こんなことを言う上司、「最近の上司は……」と言われているかもしれません。

 若手にそう感じるのは、指導者側の責任もあります。ちょっとした心理テクニックで相手を「その気」にさせることができたとしたら……知りたくないですか? 秘訣は、「血液型占い」にあります。

血液型占いが当たるのはなぜ?

「A型は几帳面」「B型はマイペース」「O型は大雑把」「AB型は二面性がある」。これ、一度は耳にしたことがあるでしょう。そして、「あ、そうかも……」と妙に納得したこともあるはず。 

 でも、科学的根拠があるかというと、ほぼ皆無です。小さい頃から「あなたはA型だから几帳面だよ」と言われ続けてきた結果、「私って几帳面なんだ」と無意識に自分の性格として思い込んでいただけです。

 心理学で“ラベリング効果”と言いますが、職場でも十分に活用できる武器になります。

ラベリング効果で若手を操る

 やる気がない若手がいたとします。そういう人には、このような言い回しが効果てきめんです。

「○○さん、やっぱり君の盛り上げ力はすごいよね。いや、本当、助かってるよ」
「△△さん、いつも部下の面倒を見ているよね。実はみんな感謝してるんだよ」
「□□さん、意見をしっかり言える人って貴重だよね。リーダー向きだよ」

「ただのヨイショ」と思ったとしたら、それは間違いです。ここで重要なのは、「感謝」「期待」をセットで伝えることです。

 相手が「私って、そんなにすごい?」と思った瞬間、心理的な勝利が確定します。適当に褒めているように見せながら、実はじわじわと相手の「自己イメージ」を塗り替えているのです。

結局、人は言葉で動く

 若手がやる気を出すかどうかは、あなたの言葉選び次第。「やる気がない」と嘆いても、相手のやる気が湧くわけではありません。それどころか、「お前には無理だよ」と言い続けると、本当に無理な人間に育ってしまいます。

 逆に、「君ならできるよ」と繰り返せば、その気になってくるのが人間の単純なところ。「どうせ私なんて」という若手が、気づけば「私がやります!」と名乗り出る日もそう遠くありません。

 職場の未来は、あなたの言葉の選び方次第で決まるのです。

 禁断のテクニックを紹介しましたが、もっと使ってみたいときは『「8秒」で人の心をつかむ技術』がおすすめ。トップセールスのワザと、メンタリズムのノウハウを掛け合わせた最強のコミュニケーションスキル。自分の思い描くゴールに向けて相手を導き、自身の望み通りに未来を変えていきましょう。

(本原稿は、書籍『メンタリズム日本一が教える「8秒」で人の心をつかむ技術』から一部抜粋、編集したものです)