シリアを50年以上にわたり支配してきたアサド一族の独裁政権が8日に崩壊し、反政府勢力が首都ダマスカスを制圧したと発表した。バッシャール・アサド大統領が国外に脱出する中、長年抑圧されてきた国民の間で祝賀ムードが広まっているものの、中東全体にどのような影響が生じるかについては懸念も浮上している。反体制派はここ一週間でシリアの主要都市を一気に制覇し、ダマスカスに侵攻した。アサド政権に攻勢を仕掛けた「シャーム解放機構(HTS、旧ヌスラ戦線)」と呼ばれるイスラム主義勢力を率いるムハンマド・ジャウラニ氏も8日、わずか数時間でダマスカス入りを果たしている。ロシア国営タス通信は8日、アサド氏がロシアに脱出したと報道。またロシア政府は同氏と家族の政治亡命を認めたとも伝えられている。
シリアのアサド政権崩壊、権力の空白に懸念
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