米医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループの幹部が殺害された事件で、容疑者は逮捕されたものの、保険業界では依然として緊張状態が続いている。保険各社は怒りの声をあげる多くの顧客になお直面しているほか、業界のリーダーの1人が殺害された事件を巡って、犯人を称賛する声もある。これは2010年の医療保険制度改革法(オバマケア)成立以前から続く業界批判が、新たな段階に入ったことを示している。非営利保険会社SCANグループのサチン・H・ジェイン最高経営責任者(CEO)は、「保険プランを提供する業界で働く大半の人々は、患者のために行動していると信じているが、米国民が必ずしもそうは見ていないことがこれまで以上に明らかになった」と述べた。